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観葉植物の葉や茎が柔らかくなり、ふやけたような状態になってしまうと「溶ける」と表現することがあります。
観葉植物が一部でもドロドロになっていると深刻なダメージを受けている状態であり、枯れて復活が難しい状況にあるかもしれません。
今回は観葉植物が溶けるとは具体的にどのような状態のことなのか、観葉植物が溶けてしまう前にできる対策や、万が一溶けてしまった場合の対処法などについてお伝えします。
観葉植物が溶けた場合の症状
観葉植物が溶けた状態について、葉や茎など部分ごとにどのような症状が出るか解説します。
ご自宅にある観葉植物の元気がない、ハリ・ツヤがなく心配事だという人はまず観葉植物が溶けている状態にあるかどうか確認してみてください。
葉の症状
萎れる:ぐったりとしてハリがなくなる
枯れる:完全に乾燥してパリパリになる
斑点:葉に小さな点状の模様ができる
カビ:葉の表面に白い綿状のカビが生える
葉に表れる症状はさまざまです。葉の色の変化で原因がわかることもあります。日光不足や肥料不足によって葉が黄色くなり、乾燥や葉焼けがあると茶色になります。
さらに根腐れや凍害があると黒く変色することが多いです。
他にもどんな葉っぱの色にも共通して何らかの病気にかかったり、根腐れを起こしている可能性が考えられます。
また葉のハリ・ツヤがなく萎れている状態が見られる、葉の乾燥がひどく水分が保持できていない状況になると、さらに症状が悪化してドロドロになり溶けてしまう可能性も高くなります。
葉に斑点やカビが見られる場合も病気や害虫、湿度が高いことが原因と考えられますが、これらの症状が見られると葉がいつドロドロになって溶けてしまってもおかしくありません。
茎の症状
変色:茶色や黒色に変色する
折れる:弱くなって折れてしまう
茎がぐったりとしてしまい次第にドロドロに溶けてしまうのは腐敗している状態です。
水のあげすぎやカビ、細菌などの病原菌が入って弱ってしまい、結果的に茎が溶けてしまっている状態です。
また観葉植物の茎が溶け始めると、弱くなって下に垂れ下がってきたり、完全に折れてしまうような症状も見られます。
その他の症状
土:水はけが悪くなり、常に湿っている状態になる
悪臭:根腐れなどが原因で、土から嫌な臭いが発生する
観葉植物が溶けると、葉や茎以外にも影響を及ぼすことがあります。
土の排水性が悪く、酸素不足になってしまうと黒く変色して根が腐り始めます。
葉や茎が溶け始めている場合、すでに根にも症状が現れている事が多いです。
またこの悪循環のなかで土も弱ってしまい、水はけが悪くなかなか乾ききらないことがあります。
そして土や根が腐りはじめ、溶けてドロドロした状態が進むと観葉植物全体から悪臭がしたり、土周りから異臭が漂ったりする症状も出ます。
観葉植物が溶ける原因と対策
「観葉植物が溶ける」症状は葉や茎だけでなく、土、根といった観葉植物全体で起きてしまいます。
観葉植物が溶けてしまうことには原因があり、事前に対策をして症状の発生や悪化を防ぎましょう。
根腐れをしている
根腐れを起こすことで観葉植物が溶けてしまうことがあります。
水の与えすぎによって、根が必要としている以上の水分量が常にあることが腐る原因になります。
土が完全に乾いていないのに水をあげている、外で育てていて雨が続いていることで結果的に水やりが過多になってしまっています。
一度根が腐ってしまうと水分や栄養分を葉や茎に運ぶことができず、結果的に観葉植物全体が溶けて枯れてしまうことにつながるのです。
葉が黄色くなったり、ぐったりした様子で落ちやすくなっていたら根腐れを疑いましょう。
異臭がしたり、土が常に湿っていてカビが生える症状が出たりすることもあります。
対策としては水やりの量を調整することがまず第一です。一度の水やりで、鉢の底から水がしっかりと出てくるまでたっぷりとあげるのは良いことですが、鉢の皿に溜まった水は捨て、土が乾いたことを確認してから水やりを行いましょう。
さらに腐って溶けている部分の根がはっきりとわかる場合には取り除いてください。新しい土で植え替えをすると元気を取り戻してくれるかもしれません。
高温多湿な環境
虫などの害虫、カビや細菌などの病害が発生してしまう大きな原因は高温多湿な環境です。
地域や季節によって雨が多い、湿度の高い状況にある場合にはより注意が必要で、一度虫やカビが発生すると一気に観葉植物が弱ってしまいます。
また虫やカビなどの病害虫が原因になるだけでなく、蒸れて葉が溶けることもあるのです。
葉や土にカビのような部分が見受けられたら要注意です。また葉に斑点模様があったり、目視で虫がついているのを確認したら害虫を疑いましょう。
虫やカビ・細菌に侵されてしまうと、全体的に葉の元気もなくなってしまいます。
対策としては風通しの良い場所に観葉植物を置き、エアコンや除湿機を使って部屋の湿度を適切な状態に保ちます。
乾燥している時に葉水を行うのは有効なお手入れ方法ですが、一方で、すでに湿度が高く水も十分に足りている状態で葉が濡れてしまうと、カビや細菌発生の原因となってしまいますので、注意が必要です。
強い日差しによる日焼け
日差しが強すぎると、直射日光に負けて葉が焼けて溶けてしまうことがあります。
夏場や、常に直射日光の当たるような場所に観葉植物を置いている場合には要注意です。
葉が焼けると、葉に茶色いシミのような斑点ができたり、本来あるべき緑色が抜けて全体的に白っぽくなってしまいます。
日光は観葉植物が光合成を行ううえで必要なものですが、強すぎると枯れて溶けてしまう原因になります。
観葉植物の置き場所を変える、レースカーテンを閉めて日光の量を調整する、日差しの強い時間帯だけ移動させるなどの対策が必要です。
病害虫による被害
観葉植物の害虫による被害はカビ、ハダニやアブラムシなどの害虫などさまざまにあります。
一度虫が付着し定着してしまうと、最初はたとえ1匹であってもどんどんと繁殖してしまうのが害虫の難点です。
カビや害虫の付着に気づかず放って置くと、葉や茎が溶ける原因につながります。
カビにはうどんこ、灰色カビ、褐斑病などがあります。葉にカビが生えていたり、葉が黄色や白、茶色に変色したらチェックが必要です。
カビを見つけた時点で病気になっている葉を取り除き、風通しの良い場所に置いて、カビの繁殖を防ぐために湿度を下げるようにしましょう。
また、ハダニやアブラムシが付着すると、葉に白や緑色の虫が肉眼で確認できます。
虫が付着したら葉水で一度虫を洗い流してから、専用の虫に効く薬剤を使用し、観葉植物用の殺虫剤や防虫剤を使って対処する必要があります。
害虫はハダニやアブラムシだけではなく、カイガラムシやコナジラミ、コバエなどさまざまな種類が観葉植物に棲み着く可能性があります。
カビや虫によって観葉植物が枯れてしまい、溶けてしまうことにもつながりますので、事前に防虫剤を撒くなどの対策や、見つけたときにすぐに対処することが大切です。
観葉植物が溶けたら復活は難しい?
観葉植物が溶けてドロドロになってしまった場合、根や茎など大部分が溶けてしまっていると復活は難しいのが事実です。
しかしごく一部である場合や、溶け始めた初期段階で異変に気づいた時には、対策次第で復活することも考えられます。気づいた段階で少しでも早く処置を行い、対策を取るのが大切です。
まず、どの程度の被害が出ているか確認し、復活できる状態かどうか判断しましょう。被害が一部で復活の可能性がある場合には、原因を突き止めそれを取り除きます。
たとえば水やりが多すぎる場合には水やりの頻度や量を調整し、土の状態を定期的に確認するようにします。
季節や地域によって温度や湿度などが影響していると考えられる場合は、うまくエアコンや除湿機を使って、乾燥がひどい時には葉水をして温度と湿度を適切に保ちましょう。
葉や茎、根など一部が枯れて溶けてしまっている場合は、その部分を取り除いて被害が広がらないようにします。
そのうえで適切な処置をしばらく続け、様子をみましょう。回復を促進させるために明るい場所で保管することは大切ですが、直射日光は避け、必要に応じて肥料をあげたり、防虫剤や殺虫剤を使用しましょう。次第に根が復活すれば新しい芽が出てきます。
生命力が強い多肉植物は挿し木や葉挿しをすることで新しい根を発根させることもありますので、大部分が枯れて溶けてしまっていても、別の鉢植えで挑戦してみてください。
まとめ
今回は観葉植物が溶けてしまうという症状について、原因や対策方法、対処方法についてお伝えしました。
大切に育てていたはずの観葉植物の葉や茎が枯れてドロドロに柔らかくなってしまうのは悲しいですよね。
被害を悪化させないためにも、まずはできるだけ早く症状に気づき、対処することが大切です。
日頃から水やりや温度、湿度、日光の管理など十分にされている中でも、環境の変化や季節によって観葉植物が枯れてしまうこともありますので、定期的なチェックも欠かさず続けてください。