マダガスカル出張、後半になります。
前半を読んでいない方はこちらからどうぞ
観葉植物の種子を求め、片道44時間かけてマダガスカルへ行ってきました!【前半】
出張2日目に宿泊したのは一部屋一部屋が独立した建物になっているタイプのホテル。
贅沢な空間の使い方でホテル内には多くの植物が育てられていました。
サボテンやアガべなどが多くあったのですが、特に驚いたのがこの植物
『何だこれ、、、』って思っていたら
代表が「これアガベですね」と衝撃の一言を
アガベって育つとこんなふうになるんですね。調べたらこれはアガベの花だそうです。
は、初めて見た〜〜
『これ、自宅で育ててる人がこんなふうになったらどうするんだろう』と思ったのですが調べたところ
アガベの花は数十年に一度しか生えないんですって。
めちゃくちゃ貴重な場面に遭遇しました。

バナナのような実から
特徴的な綿毛のついた種を見て「これ理科で習ったやつだ!」と興奮したりしました。
さて、ホテルの庭の探索しているとマークがホテルに到着。
今日はこの出張の目的の一つである、イサロ国立公園に向かいます。
イサロ国立公園とは
長い年月をかけて風と雨に浸食された大きな岩山が連なるイサロ国立公園は、「マダガスカルのグランドキャニオン」と例えられています。ここではマキキャニオンハイキングを楽しむことができます。岩場を歩いてキャニオンの中まで歩いて行きます。砂漠気候で日差しはかなり強いですがカラッとした暑さです。オアシスになっている森にはワオキツネザルやベローシファカ、アカハラキツネサルなどもいます。
引用 https://www.fivestar-club.jp/tour/?tcd=6M513-ET
その大きさは815平方km!
それがどれくらいのサイズかと言うと
東京ドームでいえば17300個分
東京の大きな公園の代表である代々木公園と比べたら1500倍
東京23区合計と比べても1.3倍
スケールがデカすぎる国、
それがマダガスカルなのです。
イサロ国立公園に入るためには入場料に加え、ガイドさんを雇う費用を支払う必要があります。
外国の人が入る場合の入園料は1人30,000アリアリ=900円程度。
マダガスカルは観光が最も大きな産業と言うこともあり、物価の割には観光関連は意外とお金がかかるイメージがあります。
マダガスカルの入園申請をした建物の入り口には石碑のような公園の地図がありました。
ワンピースのポーネグリフの世界観じゃん。
この地図を指差しながらマークが「今から行くのはこの道を通って〜〜〜〜こっち行って〜〜〜」みたいなこと言ってたんですけど
『23区よりでかい場所の地図このスケールで言われてもピンとこねぇな、、、』って思いながらふんふん聞いていました。
イサロ国立公園
お昼ご飯を食べ、イサロ国立公園へ入園!
公園というか、草原というか、なんだかわからない空間を異常にだだっ広い空間を車で突き進みます。
写真では中かな伝わらないと思うのですが、とにかく広い!とにかくでかい!
ここから見える地平線を越えて公園が広がっています。
理解不能なほど広大な国マダガスカル。
入園して10分ほど車を走らせ車を停め、そこからはトレッキングコース徒歩で進みます。
片道90分程度の道中では、さまざまな花や木の実、動物などを説明してもらいながら山を登ります。
他にもワオキツネザルなどや載せたらちょっと賛否分かれそうなビジュアルの虫などがおり、
時折見せる大自然や
標高がとても高いところにある自然のプールなどが印象的でした。
そうこうしているうちにようやく頂上へ到着
写真が下手くそなのですが、↓足がすくむぐらいの高さにいます。


頂上は岩場だらけなのですが、自生するパキポディウムやアガベが多くあり、過ごしやすい気温でるものの日本と異なる自然環境なんだなぁと実感します。
パキポディウムの種子を何度も育てている自分からすると
日本で育てるのは結構大変なのに、勝手に育ってくれるのは羨ましい限りです。。。
イサロ国立公園の一部しか見れていないかもしれませんが、大きな自然を圧倒され我々は下山しました。
「日立のこの木なんの木のやつだ!」
と思いましたが、それは
マークに夕日のスポットに案内してもらい、遠征3日目は終了。
出張4日目
今日はマークが種を拾っている場所を教えてもらう日です。
市街からオフロードを30分ほど走らせやってきました。
彼の作業場ですので、他の人にバレたりすると良くないなどの観点から、あまり場所は詳細に出せないのですが
まーーー広い。純度100%の自然。
目に映るものは車以外、全て自然のものです。
ここで種を採取している方がこちら
そして、彼が住んでいる仮住まいがこちら↓
本当かどうかわからないんですが、ここに最大1ヶ月ほど滞在するそう。
キャンプで「マットが合わなくて腰が痛い」とか言ってる軟弱者とは一生通じ合えないような家庭環境ですね。
私が「えーどうやってここで生活するんですか?生活できなくないですか?」と質問すると、
「でもここがテーブルになるので物置けるみたいです」と回答してくれました。
いや、このレベルの住まいに、テーブルがあっても、、、
でも、まあ、そうか、テーブルはあった方がいいか。
と混乱しつつ納得。
そのあと「食料はその辺に生えているキャッサバを食べる」ということを教えてもらったのですが、いろんな驚きの後に聞かされたので「この話は弱いな」と思ってしまいました。
ハナキリン

こちらは岸壁に生えるパキポディウム
パキポディウムは本当いろんな箇所に自生していました。
このサイズなら市場価格は20万近く!
持って帰りたい!!となるところですが、パキポディウムはマダガスカルの国指定植物なので持ち帰ることができません。
この後、マークのデカすぎる家にお邪魔させていただき「とにかく凄い」だけを発してきました。
どれくらい凄いかというと
仕事を依頼している従事者が多いからか
入り口あたりにずっとたむろしている人がいて、たむろどころか、
家の周りに、その人たちが家を建て始めて村ができるレベル。
その後は彼のお気に入りのカフェ「キングスガーデンパーク」で、プールに入りビジネスの話をして出張4日目が終了。
出張5日目
さてマダガスカル出張もようやく後半戦です。
本日は深夜(早朝)に飛行機に乗るため、移動し、ホテルに荷物は置くもの就寝はしません。
空港230キロ、オフロードで7時間のデスマーチを進み空港周辺の街トゥリアラに戻ります。
Arboretum d’Antsokay植物園
トゥリアラではArboretum d’Antsokayという植物園を訪問。
園内ではマダガスカル特有のさまざまな植物を見学することができました。
大きなコミュフォラ

オペルクリカリア
カランコエ
ディディエレア トロリー
アローディア


その後ホテルに併設しているレストランでご飯を食べ、
深夜2時にマークが空港まで送ってくれ、イサロ国立公園編は終了です
出張6日目 アンタナナリボ帰還
6日目の朝7時ごろに首都アンタナナリボへ帰還した我々
アンタナナリボはネット環境が整っているため、借りてきたwifiが3Gで繋がります。
3Gというのは、4Gの1/500の速度。4Gというのは5Gの1/6程度のスピードですので、日本の首都圏で使っている5Gの1/3000ぐらいのスピードでネットが使えます。ありがとうございます。
あまりにも早朝ですので、軽く市場を観光しました。
市場はまっすぐ歩けないぐらい人が多く活気があるんですが、それよりも屋台の間隔が狭すぎることが驚きで、マダガスカルが観光で成り立っている国なんだなと実感します。
ちなみに日本人は我々以外にほとんどいないため、だいたい中国人だと間違われますが「I’m japanese」と言えば人によっては「アリガトー」「ウレシイデス」のようなカタコトの日本語で話しかけてくれるぐらいには親日でした。
事前にコニーに何度も「スリに気をつけてください」「スマホを外で使わないでください」と言われていたのですが、今回の出張でコミニケーションをとった人は全員良い人でしたのでその実感はあまりありませんでした。
その後はホテルで、この出張最後のサプライヤーと商談を行いシードストックとしての業務は終了。
最後の夜はマダガスカルの街の夜景を見ながら感慨深い気持ちで過ごしました。
出張7日目
6日目はシードストックの業務はあまりなく、市内を観光、現地の日本語学校の視察、マークの姉の家への訪問などを行いました。
業務があまりなかったため写真はなかなか写真がありませんが、とても衝撃だったのが。
現地通貨のアリアリは0.033円。
1万円で30万アリアリになる計算ですが、日本円がとても弱く1万円で18万アリアリにしかなりませんでした。
日本円が海外で弱くなっているのは知っていましたが、それ以上に海外での日本に対する評価が落ちているということなのでしょう。
TOEIC600点の私にはとても危機感を感じさせられました。
マダガスカル出張を経て
こうして我々の出張は終わり34時間をかけ日本に帰国しました。
正直なことを申しますと「現地視察に40時間かけていくのか、、、」と思う気持ちもあったのですが、実際に自生する植物や広大すぎる自然を見れたことは人生観が変わるほど良い経験となりました。
この出張で新しく関係を築いたサプライヤーから送られた種子たちを日本の観葉植物好きの皆様へ届けてまいりたいと思います。