SEED STOCK MAGAZINE

観葉植物の温室を低コストで作る方法

梅雨時期に雨が続く、冬場で寒い日が続くと観葉植物が元気を失いがちです。 そこで、観葉植物を育てる際には温室で育てるのがおすすめ。 ただ、観葉植物のために温室を準備するコストが気になる方も多いのではないでしょうか。 観葉植物の温室は、種類によって低コストにDIYすることができますよ。 そこで、今回の記事では観葉植物を温室で育てるメリット・デメリットやおすすめの温室の種類・作り方まで詳しく解説! ぜひ参考にして、観葉植物との生活を楽しんでみてください。

観葉植物を温室で育てよう!メリット・デメリットは?

観葉植物 温室

安定した環境で観葉植物を育てたい方は、温室を活用した観葉植物の生育がおすすめです。

ただ、温室で育てる際にもメリット・デメリットがあります。

ここでは、観葉植物を温室で育てるメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

観葉植物を温室で育てるメリットは次の3つです。
  • 簡単に保温できる
  • 寒い時期に越冬をサポートする
  • 時期をずらして育苗ができる

観葉植物の中でも、多肉植物やラン科の植物は寒さに弱いです。 冬場は室内でも気温が低下しがちで、こういった観葉植物の生育に悩みます。 そこで、温室を使用することで、簡単に保温できて寒い時期に越冬をサポートすることが可能です。 また、温度の上がりやすい温室で観葉植物を育てることで、暖かい時期に育苗が適した観葉植物でも時期を気にせず植えることができます。

デメリット

観葉植物を温室で育てる際には、もちろんデメリットも…。 具体的なデメリットは次の2つです。

  • 温室内の気温と湿度を一定に保つのが難しい
  • 観葉植物のサイズに合わせて温室を広くしなければならない
温室の種類によっては断熱効果が低いものや、通気性の問題で湿度を一定に保つのが難しい場合も。

温室の効果に頼りすぎず、温室の温度や湿度管理の対策を徹底する必要があります。

また、観葉植物は徐々にサイズが大きくなっていく場合がほとんどです。

植え替えが必要なように、サイズに合わせて温室も広くしていく必要があります。

このように温室を設置してからも、気にかけることがたくさんあるので上手に観葉植物や温室と付き合っていきましょう。

観葉植物を育てるための温室の種類

観葉植物 温室 種類

観葉植物を育てる温室にも、いくつか種類があります。

温室は、外気を遮断し、日差しを取り込む構造になっていれば問題ありません。

ここでは、簡単に設置できる温室の種類や温室で適した温度・湿度を保つ対策を見ていきましょう。

ビニールハウス

ビニールハウスは、風や冷気を遮って太陽の日差しをたっぷり取り込むことができます。

また、農業用の透明なシートを使用してDIYすれば、初めて温室を設置する方でも比較的簡単です。

冬場の寒い時期は、温室の温度を最低10〜15度に温度を保ちましょう。

ただ、透明なシートだけでは保温性や通気性に問題が生じやすいので、ビニールハウス内にヒーターやサーキュレータの設置がおすすめです。

ガラス温室

ガラス温室は、ビニールハウスより優れた耐久性が特徴的。

全面ガラス構造なので、日光を必要とする観葉植物にとって日当たり抜群です。

また、ガラス温室の気温や湿度を一定に保つ設備と合わせて観葉植物の生育環境を整えることで、夏場の高温や湿気、紫外線から観葉植物を保護してくれます。

ポリカーボネート温室

ポリカーボネートは、優れた耐久性・断熱性・紫外線耐性をもつ素材です。

ポリカーボネート温室であれば、夏は涼しく冬は暖かい温室の温度を保つことができます。

また、観葉植物は過度に紫外線を浴びすぎると葉が傷みがちです。

ポリカーボネート温室は、そういったトラブル防止効果にも期待大。

さらに、ガラスよりも低価格なので、DIYで温室を設置する場合にガラス温室よりコストを抑えることができます。

発泡スチロール

ビニールハウス・ガラス温室・ポリカーボネート温室は素材の準備や組み立てが難しい場合も… そんな時は、発泡スチロールを使用して簡単な観葉植物の保温対策がおすすめです。

発泡スチロールの容器に観葉植物を入れて、ビニールや新聞紙を被せることで観葉植物を保温することができます。

メタルラック温室

メタルラックはホームセンターなどで販売しているスチール製のラックです。

メタルラックとお好みの断熱材を使用すれば、簡単に観葉植物の温室がDIYできます。

ただ、ガラス温室やポリカーボネート温室より、温度・湿度の管理が不足しがちです。

手軽さを重視して温室をお探しの方にはおすすめの方法ですが、観葉植物の生育環境を徹底したい方にはおすすめできません。

低コストで温室を作るためのポイント

低コスト 温室

ガラス温室やポリカーボネート温室は、観葉植物の生育に最適な環境を整備することができます。 ただ、必要な素材や温室内に設置する設備にコストがかかりがちです。 コストを抑えたい方には、中古品や廃材、身近なものを活用してDIYで温室を作るのがおすすめ! 100円ショップで売っているものを使用して観葉植物の温室を作ることも可能です。 では、低コストで温室を作るためのポイントを詳しく解説します。

DIYで作る

準備しやすい素材を使用してDIYで温室を作ることでコストを抑えることができます。 具体的には、発泡スチロールやスチールラックを活用した温室のDIYがおすすめ。 また、DIYであれば観葉植物のサイズに最適な温室を整えることができますよ。 DIYした温室で観葉植物を育てることで、より愛着が湧いて観葉植物との生活が楽しめそうです。

中古品・廃材・身近なものを活用する

観葉植物の温室には次の素材や材料が必要です。
  • 透明なシートやパネル
  • 木枠用の木材やパイプ
これらの素材は、中古品や廃材から探すことができそうです。 また、身近なものを温室づくりに必要な材料に代用することも可能です。 このように、中古品・廃材・身近なものを活用することで、観葉植物の温室を作るためのコストを大幅に抑えましょう。

100円ショップの材料を利用

中古品や廃材が身近ですぐ見つからない場合でも、100円ショップに行けば観葉植物の温室づくりに必要な材料がほとんど揃っています。 また、温室ないの温度・湿度の管理や調整に役立つ、温度計やサーキュレーターなども100円ショップで販売しています。 100円ショップの材料を利用することで、コストを抑えた観葉植物の温室づくりに挑戦してみましょう。

低コストな温室の作り方【ビニールハウス】

室内に設置する観葉植物のビニールハウスを自作する際には、専用のDIYキッドなども販売しています。 ただ、DIYキッドを使用しなくても、100円ショップや身近にあるものを活用して観葉植物用のビニールハウスを作ることが可能です。 必要な道具
  • 透明なシートやパネル
  • 木材またはパイプ
  • 蝶番
  • 温度計
  • ヒーター(サーモスタット)

手順1.木材またはパイプで骨組みを作成する

木材やパイプを必要なサイズにカットして骨組みを作成します。 この骨組みは側面と屋根になる部分で使用するので、合計5枚作成してください。

手順2.透明なシートやパネルを貼り付ける

作成した骨組みに、透明なシートやパネルを貼り付けます。 材料は100円ショップなどで揃えることができるので、探してみましょう。

手順3.屋根を蝶番で固定する

蝶番で屋根を固定すれば簡単に開閉することができます。 また、ビニールハウスは温度管理が必要なので、完成したビニールハウスの中に温度計やヒーターを設置します。 自動で温度調整を行いたい場合は、サーモスタットがあると便利です。

低コストな温室の作り方【メタルラック】

メタルラックに発泡スチロールなどの断熱材を固定して、ビニールを被せれば簡単で低コストに温室を作ることができます。 では、必要な胴部や手順を詳しく見ていきましょう。 必要な道具
  • メタルラック
  • 発泡スチロールなどの断熱材
  • 結束バンド
  • ビニールシート

手順1.観葉植物の大きさや数にあったメタルラックを準備する

ホームセンターでは、様々な大きさのメタルラックを販売しています。 まずは購入したメタルラックを組み立て、温室の土台を作りましょう。

手順2.断熱材を固定する

メタルラックで作る温室で使用する断熱材には、発泡スチロールがおすすめです。 発泡スチロールを必要なサイズにカットして、結束バンドを使ってメタルラックに固定してください。

手順3.ビニールシートを被せる

断熱材を固定したメタルラックにビニールシートを被せれば、観葉植物の温室完成です。 また、木枠を足せば強度が高くなるので、より丈夫な温室を作成したい方におすすめです。

観葉植物を温室で育てる際の注意点

温室 注意点

観葉植物を温室で育てる際には、次の3つに注意してください。

  • 温室の設置場所
  • 温室の保温方法
  • 水やりの頻度
では、それぞれの注意点を詳しく解説します。

温室の設置場所

室内の明るくて暖かい場所は、温室の設置場所に最適です。 玄関や窓際は冷気が入ってきやすいので、できるだけ温室と離すことをおすすめします。

温室の保温方法を工夫する

1日を通して一定の気温や湿度が保たれるように、温室の保温方法を工夫する必要があります。 暖房は保温に効果的ですが、暖房の風が直接温室に当たると観葉植物が乾燥してしまう場合もあるので要注意です。 温室内に、観葉植物用のヒーターを設置するのがベストですが、コストを抑えたい場合は発泡スチロールやプチプチの緩衝材を活用して保温することができます。 また、直射日光が当たりすぎると温室が高温になりがちなので、直射日光の当たらない明るい場所において温室を保温しましょう。

水やりの頻度に気をつける

温室内にヒーターを設置すると、温室ないの湿度が低下しがちです。 水やりの頻度に気を付けることで、湿度の低下を防止しましょう。 ただ、水やりの頻度が高すぎても根腐れの原因になるので要注意です。

まとめ

ここまで、観葉植物を温室で育てるメリット・デメリットをご紹介し、おすすめの温室や簡単に温室をDIYする手順を解説しました。 観葉植物の種類によって生育しやすい環境が異なります。 特に、多肉やラン科の観葉植物を育てている方は、温室を活用した方が観葉植物との生活が長く楽しめるでしょう。 ただ、温室の効果だけに頼ると観葉植物が枯れてしまう場合も… 温室を設置する場所や温度管理、水やりの頻度に注意して観葉植物を生育しましょう。

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