観葉植物を育ててみたい、観葉植物が家にある暮らしがしたいと思いながらも、何から始めて良いのかわからない、何を揃えれば良いのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
観葉植物は種類によっては手間がかからず育てやすいものもありますが、水やりや日光、湿度などしっかりと条件を管理することも元気に育つためには欠かせません。
今回は、初心者でも挑戦しやすい観葉植物の種類や育て方のコツ、観葉植物のトラブル対処法についてお伝えします。
観葉植物とは
観葉植物とは観賞用に栽培される植物のことで、種類ごとに葉の色や形、模様などに特徴があります。
種類は豊富で、原産は熱帯や亜熱帯のものが多く日本では室内で育てるのが主流ですが、種類によっては庭や、一時的に外に出して育てることも可能です。
観葉植物は観賞を楽しめるだけでなく、空気をきれいにして浄化したり、湿度を調節したりする効果もあります。
植物が家のなかにあることでリラックスした時間を過ごすことができるのも観葉植物の特徴であるため、インテリアとして楽しんでいる人も多いでしょう。
観葉植物を育てるためには、水やりのほかに日光や肥料など環境の管理も大切です。
種類によっても特徴や育て方が異なるため、それぞれに適した育て方を知ってあげると、育てる楽しさや愛情が増しますよ。
初心者向けの観葉植物とは?
ここからは具体的にどのような観葉植物があるのか、特に初心者におすすめの観葉植物について紹介します。
モンステラ タウエリー
熱帯雨林原産の観葉植物で、一般的なモンステラ デリシオーサの改良版としてタウエリーが登場しました。
ハート型の葉が特徴的で縁に沿って切れ込みが入り、成長すると葉に穴が空くのも観賞の楽しみのひとつです。成長は遅いですが、その分小型で育てやすさがあります。
また日陰にも強く、日光の当たらない場所でも育ち、乾燥にも強いので水を頻繁に与える必要がありません。
注意点は、タウエリーは毒性の成分を持っていることです。葉や茎を口に入れることがないよう、ペットや小さいお子様がいる家庭では注意が必要です。
フィカス コルダタ
フィカス コルダタは熱帯アジア原産で、インドやスリランカなどに分布しています。
葉がハート型で縁が波打っているのが特徴で、ツル性ですが茎は細い傾向にあります。成長すると中型の観葉植物にまで育ちます。
直射日光を避けた日当たりの良い場所が適切で、土が乾いたら水やりをするようにしましょう。
つるが伸びすぎた場合には剪定を行うことも大切です。毒性の成分を持っているので、ペットや小さいお子様が口に入れることのないように注意必要してください。
オプンティア サンタリタ
アメリカのアリゾナ州やニューメキシコ州、テキサス州などが原産で、鮮やかな赤紫色の丸みを帯びた肉質を持ち、直立性のあるサボテンの一種です。
とくに冬に紫色に美しく変色し、暖かい季節には柔らかな青灰色へと戻るため、1年を通して色の変化を楽しめます。
春から夏にかけては黄色い花を咲かせることもあり、赤くなった果実は食用にも利用できます。
ほとんど病気にかからないのが良い点ですが、カイガラムシやコナカイガラムシには気をつけましょう。水やりも夏場で月2回、冬場で月1回ほどです。
フィカス ベンガレンシス
フィカス ベンガレンシスはインドやバングラデシュ、スリランカなどに分布しており、大きな楕円形の葉が特徴的です。成長が早く大木に育つため、それに見合ったスペースや高さが必要になり、庭に植える家庭も多いです。
日陰でも育ちますが、その分乾燥にも強いため水やりは控えめに、土が乾いたときに行うのが大切です。
乳液が出るため、人によっては肌に触れるとかぶれてしまうこともあります。ペットや小さいお子様がいる家庭では手に触れないよう注意しましょう。
アロエ 千代田錦
千代田錦というのは和名で、原産は南アフリカです。小型の多肉植物でタイガーアロエ、パートリッジブレストアロエなどとも呼ばれます。
葉は細長くて先端に向かって尖っていき、濃い緑色に白い斑点が不規則に入る葉の模様が特徴的です。この模様が虎の毛柄のようにも見えるためタイガーアロエと呼ばれることがあります。夏にはオレンジ色の花を咲かせます。
成長が遅いため、傷んだ葉や枯れた葉が出てきた場合には手入れをして取り除くことが大切です。5度以下の低温や高湿度を避けるようにしましょう。
初心者でも簡単な観葉植物の育て方のコツ
初心者でも育てやすい、見た目がかわいらしい観葉植物をお伝えしました。どんな観葉植物を育てたいかイメージができたでしょうか。
ここからは実際に観葉植物を育てるにあたって必要な手順やコツについてお伝えします。
必要な道具を揃える
必要な道具
- 土
- 鉢
- 土入れ/スコップ
- 霧吹き
- 剪定ばさみ
- 肥料や活力剤
観葉植物を育てるためには、まずは観葉植物を迎え入れる前に必要な道具を揃える必要があります。
育てる観葉植物の種類にもよりますが、基本的に共通して必要になるものは上記のものです。
土や鉢は、観葉植物のために不可欠です。さらに手入れをするためのスコップや、葉の乾燥を防ぎ、汚れを落とすことにも使える霧吹きも購入しましょう。
また、観葉植物をきれいに育てるためには定期的な剪定も欠かせません。栄養剤や肥料も元気に育つためには必要なものです。
初心者でどんなタイプのものを購入して良いかわからないという人は、お店によっては初心者向けの観葉植物キットなども発売していますので、まずは一式揃っているキットから挑戦してみるのも良いかもしれません。
水やりはコツを掴むと簡単
観葉植物は乾燥に強い種類も多いので、水をあげすぎてしまうと枯れや腐敗にもつながってしまいます。水やりのコツを掴むことは初心者の成功の近道です。
基本的には、観葉植物に水をあげるのは土が乾燥してからを目安にしましょう。土の表面を指で触り、指に土が付着しないほどさらっとして乾燥している様子があれば水やりのタイミングです。
さらに水やりの量は鉢の底から水が流れる程度と考えてください。底から水が流れてくると、土全体に水が行き渡っているサインでもあります。
水やり後に溜まった受け皿の水は、根腐りを防ぐため都度捨ててあげましょう。
日光も忘れずに
観葉植物が育つためには日光も大切です。種類によっては日陰でも育ってくれることもありますが、明るすぎや暗すぎは避けましょう。
季節や時間帯によって日光の量や温度は変わります。
観葉植物が動かせる大きさであれば適切な時間は外に出し、日が落ちて寒くなってきたタイミングで部屋に入れるなど1日の中でも時間帯で置く場所を変えてみましょう。
加湿器や除湿機を上手に使って湿度管理をする
湿度管理も大切なポイントです。観葉植物の多くは亜熱帯地域の原産であるため、その地域に合った高温多湿を好む傾向にある種類が多いです。
多湿を好む場合には霧吹きで葉水を定期的に行い、湿度も50〜60%になるよう加湿器や除湿機を使って調整します。
しかしこれも種類によって適切な湿度は異なり、種類に合わせて対策をすることが大切です。
観葉植物にトラブル?対策方法は
観葉植物も生き物ですので、トラブルが起きないのが一番ですよね。
まずはトラブルを起こさないための対策を知り、そしてもし起きてしまった時のケアについても事前に知っておくのが大切です。
害虫対策は事前に行う
観葉植物のトラブルで多いのは害虫が付着してしまうことです。
害虫は植物の栄養を吸い取って弱らせたり、虫が病気を運んできてトラブルを起こしたりすることがあります。
定期的にできる対策は葉水を行うことです。観葉植物に付着する多くの害虫は水に弱い性質を持っています。
市販の防虫剤を使って対策をすることもできます。使いすぎは観葉植物を弱らせるきっかけになるので、使用量や使用のタイミングは検討しましょう。
すでに害虫がついていたら
観葉植物に虫がついているのを見つけたら、市販の薬や殺虫剤を使って駆除します。
虫1匹であってもすぐに繁殖して増えてしまうので、虫の数が多くなくても見つけたらすぐに対処しましょう。
ハダニやカイガラムシ、アブラムシなどは殺虫剤を散布して対処します。
コナジラミは牛乳を吹きかけると効果的です。
さらにコバエは一度鉢ごと水に浸し、トビムシは風通しの良い場所におくことで駆除できることもあります。
一度害虫を見つけてしまったら、防虫剤を使用して次の対策をすることが大切です。
葉の色や状態で調子を判断
本来の色やその観葉植物が持つ特性とは違う色をした葉を見つけたり、違う色に変化する過程を見つけた場合には要注意です。
葉がパリパリの場合には葉水をしたり、水やりの頻度を改善しましょう。変色して黒くなっている場合も水やりのしすぎ、水不足の可能性があります。
葉が白くなって焼けてしまっている場合は日光が強すぎることが考えられます。
また他にも肥料の種類ややりすぎによって葉が黄色くなることもあるので同様に注意が必要です。
観葉植物も病気になる
害虫や葉の色の変化のほかに、観葉植物も病気になることがあります。植物の病気といえばうどんこ病やスス病、炭そ病、斑点病などがあります。
うどんこ病では酢や重曹を薄めて散布し、スス病はティッシュや歯ブラシで病気のもとを除去します。
炭そ病、斑点病を見つけた場合には病変してしまった葉を剪定しましょう。
少しでも早く観葉植物の変化に気づき病気を見つけることが、悪化させない大切なポイントです。
まとめ
今回は、初心者の方向けにおすすめの観葉植物の種類や育て方のコツ、トラブルへの対処法についてお伝えしてきました。
どんな観葉植物を育ててみたいか、気になる種類はありましたか?
観葉植物の種類は豊富で、自分の興味のある種類や、好きな種類を育てられるようになると、生活に彩りがでて家や庭も豊かになりますね。
しかし観葉植物も生き物ですので、育て方やトラブルの対処法については知識を持って対策をする必要があります。
事前にしっかりと勉強して、素敵な観葉植物が育てられると良いですね。