SEED STOCK MAGAZINE

アデニウムの特徴や実生・植え替えの方法を徹底解説!

アデニウムは元は砂漠の植物で、その美しい花の色から「砂漠のバラ」と呼ばれる多肉植物です。

初心者の方でも比較的発芽させやすく、成長も早いアデニウムについて、この記事で詳しく解説していきます。

アデニウムの特徴

アデニウムは、南アフリカやアラビア半島、ソコトラ島などに生息するキョウチクトウ科の多肉植物であり、塊根植物です。

近年はタイで改良と生産が進み、日本でも観葉植物として広く流通するようになりました。

根を肥大させ、自分好みの形を作る盆栽のように楽しんだり、赤や白、ピンクの花を楽しんだりと、いろいろな楽しみ方があります。

開花時期はだいたい4月〜9月で、元は砂漠の植物であることから「砂漠のバラ」と呼ばれることもあります。

砂漠の植物なので、暑さに強く寒さに弱いですが、比較的簡単に発芽し、成長も早いので初心者にも向いている観葉植物の一つとして、近年人気を集めています。

アデニウムの種類

アデニウムは種類が非常に豊富で、100品種以上もあると言われています。

ここでは、代表的なアデニウムと、seedstockで種子が販売されている種を中心に紹介していきます。  

アデニウム・アラビカム

アデニウム アラビカム

「アラビア語」という意味の「アラビカム」という名前がついた「アデニウム・アラビカム」は、その名の通りイエメンやサウジアラビアなどのアラビア半島が原産のアデニウムです。

アデニウムの代表的な種のひとつで、どっしりとした根だけでなく、鮮やかな赤い花が咲くため、根、葉、花と楽しむことができます。

おしゃれな雰囲気があり、発芽もさせやすいため、初心者の方におすすめです。

▶️アデニウム・アラビカムの種子の販売はこちら

アデニウム・マルチフローラム

アデニウム マルチフローラム

アデニウム マルチフローラムは、大きな人参のような根から枝分かれした茎が生じる、小さな木のような形をしています。

最大の高さは約3メートルになり、また樹皮や茎部分には有毒の乳白色の樹液が含まれるため、注意が必要です。

とはいっても、数十センチの高さで生育も可能ですし、有毒の樹液も気をつけていれば問題ありません。

最大7cmの大きな花を咲かせるのを楽しみに、育成のチャレンジをするのもよいでしょう。

▶️アデニウム・マルチフローラムの種子の販売はこちら

アデニウム・オベスム

アデニウム オベスム

アデニウムの代表種として知られる「アデニウム・オベスム」は、砂漠を中心に生息するため、暑さや乾燥に非常に強いという特徴を持っています。

まさに「砂漠のバラ」と呼ばれるにふさわしい濃いピンク色の花を咲かせることで知られていますが、日本で花を咲かせることは珍しいため「花が咲いたらラッキー!」くらいの気持ちで育てるのがよいでしょう。

ユニークな根の形と、美しい葉っぱだけでも楽しめ、初心者でもおすすめの品種のひとつです。

▶️アデニウム・オベスムの種子の販売はこちら

アデニウム・タイソコタラナム

アデニウム タイソコトラナム

アデニウム タイソコトラナムは「アデニウムの王様」と呼ばれることもあるくらい、どっしりと構えた雄大な姿を見せてくれます。

開花時期にはピンク色のかわいらしい花をたくさん咲かせることでも知られており、市場での流通量も少ないことから珍しがられる種です。

他の人とは一味違ったアデニウムを探している方はチャレンジしてみてくださいね!

▶️アデニウム・タイ・ソコタラナムの販売はこちら

アデニウム・アラビカム・ブラックステム

「ステム」とは「茎」の意味で、「黒い茎」のアデニウム・アラビカムです。

「アデニウム・アラビカム」は上述の通り最もベーシックなアデニウムの種ですが、葉っぱの茎が黒い種が「アデニウム・アラビカム・ブラックステム」です。

茎が黒いことで、葉っぱの鮮やかな緑色がより際立ち、かっこいいデザインとなります。よりオシャレで、他人とは違う観葉植物を求める方におすすめです。

市場での流通量が少なく、生育済みのものを購入しようとすると価格が高くなりますが、種子の状態であれば通常のアデニウム・アラビカムと同じ価格なので、種子での購入がお得と考えることもできます。

 ▶️アデニウム・アラビカム・ブラックステムの種子の販売はこちら  

そのほかのアデニウム

そのほかにも様々な種類のアデニウムが存在します。

  • アデニウム・ドワーフ
  • アデニウム・スーパードワーフ
  • アデニウム・獅子葉
  • アデニウム・カオナンファン
  • 班入りアデニウム
  • アデニウム・クリスパム
  • アデニウム・ソマレンセ

「ドワーフ」は北欧神話などに登場する小人の妖精の通称であり、ドワーフのようなかわいらしいアデニウムです。

また「獅子葉」はくるくるにカールした葉が獅子に見える、存在感のある種です。「タイソコタラナム」に匹敵するほどの存在感を持ちます。

このように数えきれないほどの品種があるアデニウムですが、ぜひお気に入りの品種を見つけて育ててくださいね!

アデニウムを種から育てる手順

アデニウムの発芽の適温は25度〜35度、湿度20度以上なため、4月〜8月から育て始めるのがおすすめです。

もちろん、ハウスやヒーターなどで湿度、温度をコントロールできる場合はいつでも発芽させることができます。

土の準備:市販の種まき用土でOK

市販の用土を用意するのがベストですが、保水性が高ければ比較的どんな用土でも発芽します。

種の準備:種を12〜24時間、水に浸します。

アデニウムの種子は、蒔く前日までは湿度の低い場所で保管をしましょう。ビニール袋や、購入時のパッケージのまま、冷暗所での保管でOKです。

種を蒔く日の前日に、水道水に種子を入れておきましょう。12〜24時間ほど水に浸しておけば、種子が水を吸い、膨らみ、種まきの準備ができます。

播種(種まき):種を土の上に横向きに置く。

特に土を掘り返す必要はなく、土の上に横向きに置き、軽く押し付けるだけで構いません。

種の上から土をかぶせる必要もありません。

水の管理:1〜2ヶ月は土が常に湿っている状態に保つ。

種を土の上に置いたら、軽くシャワーなどで水をあげましょう。

3日程度で発芽しますが、種まき後、1〜2ヶ月は常に土が湿っている状態を保ちましょう。

鉢底から水を吸い上げる「腰水」も便利なので活用しましょう。

殺菌剤の使用(任意):可能であれば、殺虫剤も推奨。

種まき後にダコニール、ベンレート、オーソサイドなどの殺菌剤を霧吹き等でかけておくと、病気やカビ、虫食いを防ぐ効果があります。

無理に殺虫剤を利用する必要はありませんが、古い種子の場合や管理が良くない種子の場合は、できるだけ殺菌した方がよいです。

発芽と成長:約3日で発芽。1週間で苗が出揃います。

温度と湿度が保たれていれば、約3日で発芽します。

発芽温度に達しない場合は、ヒーターやペット用のホットシートなどを活用しましょう。

一度発芽すれば、極端に寒くならない限りは枯れることはないため、種まきから1〜2週間の温度、湿度に特に気をつけましょう。

アデニウムの管理方法

アデニウムが発芽し、生えそろってきたら、4〜10月は日光のよく当たる、風通しのいい戸外で20度前後で管理すると良いです。

とはいえ、砂漠の植物なので35度程度の高温でも大丈夫ですが、5度を下回る低温には弱いため、冬場は屋内に入れてあげましょう。冬場の屋内では暖房が当たらないようにし、。日当たりのいい場所が理想です。

長時間日光が当たらないと、葉や花が落ちることもあるため、日光にはできる限り当ててあげましょう。

砂漠の植物なので、常に乾燥気味にしておくようにし、水やりはそこまで必要ありません。5〜9月は土の表面が乾いていたらたっぷりと水をあげる程度で、1〜2月は水やりは不要です。

肥料は、観葉植物用の固形肥料を年に1回、7〜9月にあげるとよいでしょう。

花が咲いたら、1週間ほど鑑賞できます。咲き終わった花は見た目もよくないので、摘み取ってあげるとよいでしょう。      

アデニウムの植え替えのタイミングと植え替え方法

鉢が小さすぎて根がうまく張れないと、それ以上大きくなることができないため、1〜2年に一回、植え替えをしてあげるとよいでしょう。

それ以上大きくしたくない場合は、植え替えの必要はありません。

植え替えは、成長期の4月〜8月がベストです。数日前から水を切って、土を完全に乾燥させた状態で行いましょう。

ちなみに、アデニウムは挿し木で増やすこともできます。

アデニウムを育てる際の注意点

  • 5度以下の環境にしない(冬は屋内に取り込む)
  • 40度を超える高温の日が続く(エアコンの室外機などに注意)
  • 水をあげすぎない
  • 日光をできるだけ当ててあげる
  • 害虫に気を付ける

アデニウムを育てる際には、このような点に注意です。

アデニウムの状態が悪くなると、葉っぱが落ちてしまい、見た目が悪くなってしまいます。また根腐れを起こすと、根や枝がしわしわになり、触るとふにゃふにゃになってしまいます。

ふにゃふにゃになった空洞部分は剪定除去しましょう。ひどい場合は新しい土に植え替えることで復活することもあります。

上記のような点に注意することで、存在感のある根を張った、綺麗な緑の葉っぱをつけ、たまに綺麗な花を咲かせるアデニウムを楽しむことができます!

まとめ

アデニウムは、初心者の方でも育てやすく、「根」「葉」「花」といろんな部分を楽しめる観葉植物です。

手頃なサイズに育てて室内にインテリアとして置いても、大きく育てて盆栽のように屋外に置いてもよいため、どんな方にもおすすめできます。

種子から発芽させる難易度もかなり低いため、観葉植物初心者の方にもおすすめです!

ぜひアデニウムを育ててみてくださいね。

オンラインショップへのリンクバナー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です