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アガベはその個性的なフォルムと、強い生命力が魅力の多肉植物です。
乾燥に強く、管理が比較的容易なため、インテリアとしても人気を集めています。
しかし、アガベの魅力を最大限に引き出すためには、正しい知識とちょっとしたコツが必要です。
この記事では、アガベの特徴や種類、育て方までわかりやすく解説します。
アガベの購入を迷っている方や購入後の育て方を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
アガベの特徴
アガベは、キジカクシ科リュウゼツラン属に分類される多年生の植物で、メキシコを中心に北米の乾燥地帯に自生しています。
そんなアガベの特徴は以下の3つです。
- 力強い生命力
- 個性豊かな葉
- テキーラの原料となる種類も
それぞれの特徴について詳しく解説します。
力強い生命力
アガベは非常に強い生命力を持った植物で、砂漠地帯や岩場など極端な環境でも生育することが可能です。
多肉植物の一種であり、水分を葉内に蓄える能力が高いため、長期間の干ばつにも耐えられます。
さらに、アガベは天敵や病気に対する抵抗力が強いため、ほとんど手入れが必要ない点も大きな特徴です。
暑さにも寒さにも耐性があり、水やりも少ない回数で済むため、初心者の方でも育てやすい点がアガベの魅力と言えます。
個性豊かな葉
アガベの葉は、種類によって形状や大きさ、色合いが大きく異なります。
一般的には、厚くて硬い肉質の葉が基部から直接放射状に広がって成長し、その辺縁には鋭いトゲが並ぶことが特徴です。
これは、水分を効率よく蓄えつつ、動物による食害から身を守るための進化した形状だと考えられています。
また、アガベの葉には美しい模様やストライプがあるものがあり、観賞用としても人気です。
特定の種では、葉の縁部分が白や黄色で縁取られたり、紫がかった葉を持つものもあり、それぞれが個性的な景観を作り出しています。
テキーラの原料となる種類も
アガベの中でも特に有名なのが、テキーラ製造に用いられる「ブルーアガベ」です。
ブルーアガベはメキシコ原産の種で、厳格な規定に基づいて栽培され、その葉から得た汁を発酵・蒸留してテキーラが作られます。
テキーラ製造には「テキーラ地域」と定められたメキシコの特定の地域で育てられたブルーアガベのみが使用されるため、このアガベはメキシコの国酒とも言えるテキーラにとって不可欠な存在です。
アガベの種類
アガベは葉の先のトゲの有無や葉の形、サイズ、斑模様などにより300種類以上の種類があると言われています。
たくさんある中から人気の高いアガベの種類と特徴は以下の通りです。
- アガベ・チタノタ(オテロイ):成長が早く育てやすい
- アガベ・アテナータ:トゲがなく葉が比較的柔らかい
- アガベ・ホリダ:縦長の葉に鋸歯でいかつい見た目
- アガベ・アメリカーナ:大型で、青緑色の厚い葉が特徴
- アガベ・マクロアカンサ:シルバーグリーンの葉に赤紫の大きな斑点が特徴
- アガベ・オバティフォリア:成長すると2m弱と大きくなる
- アガベ・パリー・トランカータ:短く丸みのある葉が特徴
- 甲蟹錦:赤色のトゲを持つ
- 五色万代:緑の葉に黄色いと黄緑の斑でカラフルな見た目
ここで紹介した品種以外にもアガベには多様な品種があるため、気に入ったものを見つけてみてください。
アガベを種から育てる手順
アガベを種から育てるメリットは一度にたくさんの苗を育てることができる点です。
苗を複数買うと高額になりますが、種から育てることで手頃な価格で複数の苗を育てられます。
また、育った苗の中から自分の気に入った種類を選抜することも可能です。
種から育てると聞くと難しそうに感じますが、ぜひこの記事を参考にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
アガベの種まき時期は3月〜6月頃
アガベの種まきは、3月〜6月頃が最適です。
アガベは寒い時期よりも暖かい時期のほうが成長しやすくなります。
地域によっては多少差があるため、気温が20〜25℃になる頃を目安にすると良いでしょう。
用意するもの
アガベの種まきに必要なものは以下の通りです。
- アガベの種
- 鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 無肥料の土
- 活力剤
- 殺菌剤
- 殺菌用のお湯
- 腰水用のトレー
種まきをする前に揃えておきましょう
手順①種の下準備をする
アガベの種を埋める前に種の下準備として、活力剤と殺菌剤を水で薄めた液に10時間程度浸しましょう。
殺菌をすることでカビを防ぐ効果があると共に、殻を柔らかくして発芽しやすくする効果もあります。
浸している間も寒いところではなく、20〜25℃前後の環境に置いておくようにしましょう。
手順②鉢と土の準備をする
鉢の排水性を高めて根腐れを防ぐために、鉢底ネット、鉢底石、無肥料土の順に鉢に敷いていきます。
土は鉢にいれる前に熱湯をかけて殺菌しておきましょう。
種をまく際は土が冷めてから行う必要があるため、早めに準備しておくことをおすすめします。
手順③種まきをする
種や土、鉢の準備ができたらいよいよ種をまいていきます。
ピンセットを使って種をまいていきますが、この時、土に埋める必要はありません。
アガベは光がないと発芽しないため、土に軽く押し付けておく程度にしておきましょう。
また、種と種の距離が近いと成長の妨げになるため、1cmほど間隔を空けるよう注意してください。
種がまけたら鉢よりも一回り大きい容器やトレーに鉢の半分程度まで水を張り、鉢の下から吸水できるように腰水をします。
手順④芽が出るまでの期間と管理方法
アガベの種は早いと2〜3日、遅くても1週間程度で芽が出てきます。(なお、種類によっては1ヶ月ほどかかるものもあります。)
芽が出るまでは以下の点に注意しながら管理が必要です。
- 光に当たるようにする
- 乾燥しないように湿度を保つ
- 20℃〜25℃の環境を保つ
アガベは発芽のために日光やLEDの光が必要です。
室内で育てるのであれば天気にも左右されないLEDを使うことをおすすめします。
また、乾燥すると芽が出にくくなるため、ラップやフタのできる容器を使って湿度を保つようにしましょう。
ただし、湿度を保つことが重要ですが、カビが発生する可能性があるため数日おきに殺菌剤を薄めた水を霧吹きでかけておくと安心です。
さらに、気温が低いと芽が出にくいため、20℃〜25℃前後の環境を保つようにしましょう。
1週間以上経っても芽に変化がない場合は環境が悪いことが考えられるため、環境を整えたうえでやり直してみてください。
手順⑤芽が出た後の管理方法
アガベは体内に水を溜めることができる植物ですが、芽が出たばかりは水を溜めることができないため、定期的な水やりが必要です。
発芽前と同じように腰水や霧吹きでの水やりを行っていきましょう。
また、発芽前とは異なり、風通しの良い場所で育てるようにしてください。
アガベの植え替えのタイミングと植え替え方法
アガベを成長させていくためには植え替えが必要となってきます。
難しく感じるかもしれませんが、実際にやってみると簡単に行えるため、この記事を参考に定期的に行うようにしましょう。
植え替えのタイミング
アガベの植え替えのタイミングとして2年に1度程度を目安としましょう。
他にも以下のような時には植え替えを行うタイミングです。
- プラスチックの鉢がパンパンに膨らんでいる
- 下葉の色が悪く、先が枯れている
- 土が古くなり、乾かない
また、1年の中でも3月〜5月の暖かい時期が最適なタイミングです。
地域によっても異なりますが、平均気温が15℃以上を超える頃に行うことで夏を乗り切れるようになります。
植え替えの方法
アガベの植え替え時に必要なものは以下の通りです。
- 株より一回り大きい鉢
- 土と元肥
- 底石と鉢底ネット
- ハサミ、軍手、ピンセットなどの道具
鉢は大きすぎると使用する土が増え、管理が難しくなるため株よりも一回り大きいくらいのサイズがおすすめです。
もしアガベをこれ以上大きくしたくない場合は、鉢のサイズは変えずに根を調整する方法もあります。
また、植え替え時には枯れた根っこや下葉を処理する必要がありますが、使用するハサミは殺菌しておくようにしましょう。
アガベの植え替え方法は以下の通りです。
- 植え替えるアガベの土を乾かしておく
- 植え替える鉢に鉢底ネット、鉢底石を敷き、少量の土と元肥を入れておく
- アガベを鉢から優しく抜く
- 根についた土を落とす
- 枯れた(茶色や黒) 根をハサミで取り除く
- 枯れている・傷んでいる下葉を取り除く
- 鉢にアガベをセットして土を入れる
- ピンセットや割り箸などで根の隙間に土を入れる
- たっぷり水をやる
植え替えた後のアガベは根が少ない状態のため、水やりは多めに行うようにしましょう。
また、直射日光には当てずに風通しの良い日陰で管理を行ってください。
アガベの管理方法
アガベの管理方法について、以下のポイントを紹介します。
- アガベの保管場所
- 水やりのタイミング
- 肥料の与え方
- アガベの越冬方
- 徒長しないコツ
アガベは初心者でも育てやすい植物ですが、コツを覚えて大切に育てていきましょう。
アガベの保管場所
アガベの保管場所は日当たりと風通しのよい場所を選びましょう。
夏は直射日光に当たると葉焼けを起こす場合があるため、風通しのよい半日陰がおすすめです。
冬は日当たりが良く、5℃以上の室内で管理しましょう。
水やりのタイミング
アガベの水やりのタイミングは、根腐れの原因にならないよう土が鉢底までしっかり乾いたら行うのがベストです。
また、アガベは夜間に水を多く吸収するため、夕方に水やりをすると良いでしょう。
冬は休眠期となるため、1ヶ月に1回程度の水やりで十分です。
思い切って水やりをやめる方が耐寒性が増して冬を越しやすくなります。
肥料の与え方
アガベは春〜秋の期間が成長期のため、この時期には肥料を与える必要があります。
- 緩効性のある固体肥料の場合:2ヶ月に1回程度
- 即効性のある液体肥料の場合:10日に1回程度
肥料の種類によって与えるペースは異なりますが、どちらも与えすぎには注意し規定量よりも少なめに与えるようにしてください。
アガベの越冬方法
アガベは夏型の植物のため、気温10℃以下になると休眠します。
冬の間の管理を怠ると最悪の場合枯れてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
室内の日の当たる場所で保管し、水やりは1ヶ月に1回程度もしくは断水するようにしましょう。
また、屋外に植えている場合も鉢に植え替えて室内での保管をおすすめします。
徒長しないコツ
アガベが徒長する原因は主に以下の3つです。
- 日当たりや風通しが悪い
- 水やりのしすぎ
- 肥料のやりすぎ
アガベは日当たりがよく風通しの良い場所での保管がおすすめです。
また水やりは表面の土が乾いてから、肥料もあげすぎないように注意をしていればカッコいい形の葉に育てられます。
なお、もし徒長してしまった時は5月〜9月の間に葉っぱを根からもぎ取るようにしてください。
アガベを育てる際の注意点
アガベを育てる際の注意点は以下の2つです。
- トゲがある
- 開花後は枯れてしまうものが多いので子株を用意しておく
アガベは葉にトゲがあるため、取り扱いには注意が必要です。
植え替えの際や直接触れる際には軍手をして怪我をしないように注意してください。
また、アガベは一生に一度のみ花を咲かせる植物ですが、開花後は枯れてしまう品種が多くあります。
そのため、子株を用意しておくと枯れてしまった後もアガベの生育を楽しめるでしょう。
まとめ
アガベは暑さにも寒さにも強く、初心者でも育てやすい植物ですが、水や肥料の与え方や保管方法を間違えると最悪の場合枯れてしまう可能性があります。
大切に育てていくためにも以下のポイントを覚えておきましょう。
- 日当たりが良く風通しの良い場所で保管する
- 水やりは土の表面が乾いてから
- 肥料は緩効性のあるものなら2ヶ月に1回、即効性のあるものなら10日に1回程度少なめに
- 冬は水やりを減らすor断水し日当たりの良い室内で保管
この記事を参考にアガベを育ててみてはいかがでしょうか。