SEED STOCK MAGAZINE

ダドレアの特徴や実生・植え替えの方法を徹底解説!

ダドレヤは北アメリカ南西部が原産の多肉植物のひとつです。ロゼット状に広がる葉が美しく、きれいな花を咲かせることから観賞用として人気があります。

今回はダドレヤの特徴や実生、植え替えの方法についてお伝えします。

乾燥や寒さにも強い種類ですので、初心者の方でも比較的育てやすい品種です。ダドレヤの魅力を知ってぜひ育ててみましょう。

ダドレヤの特徴

茎や葉の形状、色味などダドレヤの特徴について紹介します。

ロゼット形状の肉厚な葉

ダドレヤにも様々な種類がありますが、ロゼット形状の厚さのある葉が特徴的です。

ロゼットとは、短い茎の部分に多くの葉が密集して、全体として丸い形をつくっていることをいいます。

葉の色は種類によって異なりますが、青緑色や灰色、先端部分のみ赤色に色づくなど鮮やかな色合いを楽しむことができます。

細長い茎の先端に咲く花

ダドレヤは細長い茎の先端に花を咲かせます。花の色は白、黄色、赤などさまざまです。

丁寧に育てることで晩春から初夏にかけて美しい花を咲かせ、素晴らしい鑑賞体験ができます。

乾燥や寒さに強い

観葉植物の中でも乾燥に非常に強く、排水性の良い土を自ら好んで自生します。

石や岩の間にも自生するので、ガーデニングで岩庭やコンテナガーデンにも向いています。寒さにも強く、屋外で越冬できる種類も多いです。

ダドレヤの種類

●ブリトニー:白い粉で覆われた葉が特徴で、ロゼットが美しい
●アガヴォイデス:葉が厚く、アガベのような形状を持つ
●ハーウォルディアナ:葉が細長く、密生したロゼットが楽しめる
●パキフィツム:「肉厚な植物」という意味を持ち、その名の通り葉に迫力がある
●グリーニー:枝分かれする小型群生タイプで、ロゼットは大きくても10cmほど

ダドレヤを種から育てる手順

ダドレヤの苗を購入して育てる方法もありますが、種から実生する方法もあります。

乾燥や寒さに強い分、育てやすいですがしっかりと手順を学んで美しいダドレヤを目指しましょう。

必要なもの

ダドレヤを種から育てるときに必要なものは以下のとおりです。

●ダドレヤの種
●種まき用の鉢
●鉢そこネット
●鉢底石
●肥料を含まない土
●活力剤、殺菌剤
●土を殺菌する熱湯

種まきをするまえに一式揃えておくとスムーズに作業ができます。

種の準備

まずは種の下準備をします。園芸用品店に足を運んで購入することもできますが、シードストックではさまざまな種類のダドレヤをオンラインで購入できます。

種の数も希望に合わせて10個から100個まで選べます。

種をまく前に、活力剤と殺菌剤を水で希釈した液体に数時間浸けておくことで発芽率が向上します。

またカビ予防にも繋がりますので、下準備として行っておきましょう。浸け置く時は気温20〜25度前後の環境が理想です。

ダドレヤの種は非常に小さいので、漬け置きの際にはこぼしたり紛失したりしないよう注意してください。

鉢と土の準備

種まき用の鉢は、しっかり根が伸びることができるよう深さがあるものを選びます。

また、熱湯をかけても溶けないような硬さがあって頑丈な鉢が良いです。

鉢の排水性を高め、根腐れの対策として鉢底ネット、鉢底石、無肥料土の順番に入れていきます。

土は通常の単用土か、種まき用の土のいずれかを利用します。これらを混ぜて自分で配合して使用することもできます。

一方で肥料が含まれていると藻やカビが発生するリスクが高まるので種から育てる場合にはおすすめできません。

種から出たばかりの根は土に潜る力があまりないため、表面の土は柔らかく、細かい土を使用するのがおすすめです。

種を蒔く

鉢に用土を詰めたら、まずは用土の微塵を取り除くため鉢底から出る水が透明に近い色になるまで水をかけます。

さらに用土の殺菌をします。用土内に病原菌や害虫がいると種から芽が出ず、成長不良を起こしてしまいます。

種を蒔く前に用土に熱湯をかけて消毒するのが一般的です。

半日から1日かけて用土をしっかり冷やしたら、種まきを行います。

まんべんなくこぼさないように土の上に置くようにして撒くのがポイントです。種子がとても小さいため、埋め込む必要はありません。

芽が出るまでの管理方法

種をまいた鉢は直射日光の当たらない明るい場所に置き、気温は25〜30度を意識します。

発芽までは湿度が高い方が発芽しやすいので、土が乾く前に霧吹きで水をあげて常に湿気がある状態にします。

また鉢を大きな箱などにいれて覆い、常に湿度が保たれる状態にするのもおすすめです。

種子の状態によりますが、発芽までは1〜2週間ほどの期間を要します。ひとつ発芽すると続けて複数の種が発芽してくれることもあります。

芽が出たあとは

複数の種子が発芽すると少しずつ成長を始めます。最初は小さい新芽が出て来る程度ですが、成長するにつれて葉が大きくなったり、新芽が出る頻度が高くなったりします。

新芽が出たあとは、表面の土が乾くのを確認してしっかりと水やりを行いましょう。

発芽から数ヶ月は同じ鉢で育てることもできますが、新芽の成長がゆるやかになってきたら、成長促進のため大きな鉢に植え替えるタイミングです。

ダドレヤの植え替えのタイミングと植え替え方法

実生した鉢での成長が穏やかになったタイミングや、鉢底から根が出ているなど、今の鉢では小さい場合に植え替えが必要になります。

植え替えに適した時期や方法についてお伝えします。

植え替えのタイミング

実生して、それぞれの株が大きくなってきたら植え替えが必要になります。

目視で実生した鉢では小さく感じられる場合や、成長が穏やかになってきたら、植え替えのタイミングです。

また苗の状態で育てている場合も、鉢が小さく感じられたり、根が鉢底から出ている、成長が止まってしまっている場合には一回り大きな鉢に植え替える必要があります。

ダドレヤの生育は9〜11月ごろが一番盛んになりますので、この時期に植え替えを行うとより植物への負担が少なく済みます。

夏場など暑い日に植え替えをすると植物に負担がかかってしまいますので注意しましょう。

植え替えの方法

植え替えをする際は、観葉植物用の培養土や肥料を土に混ぜ込みます。根が固まっていたら、植え替える前に土と一緒にほぐしてから、一回り大きな鉢に移しましょう。

このとき、株を分けて植え替えることも可能です。

さらに植え替えたあとは液体肥料を希釈した水をたっぷりとあげ、直射日光の当たらない明るい場所で様子を見ます。

夏に植え替えが必要な場合には、比較的涼しい場所を選んで保管し様子を見ましょう。

ダドレヤの管理方法

ダドレヤの管理方法についてポイントをお伝えします。乾燥や寒さに強く育てやすい品種ですが、ポイントを押さえて元気なタドレヤを育てましょう。

タドレヤの保管場所

日当たりと風通しが良い場所に置く必要があります。乾燥に強い分、多湿を好まないので風通しの良い場所が適しています。

室内でも室外でも育てることができ、家のインテリアやガーデニングに合わせて置き場所を選べます。

ただし冬場は、霜に当たらないように気をつける必要があります。冬の寒すぎる時期や霜が降りそうな気候の時は室内で管理すると良いでしょう。

水やりのタイミング

ダドレヤは乾燥状態を好む品種ですので、水やりはあまり必要ありません。

必要以上に水やりをすることで成長を阻害し、枯れる原因を作ってしまいます。

生育期にあたる春から秋にかけては、土が完全に乾燥している状態になってから水やりを行います。

土に割り箸を挿しておくと、割り箸の乾燥具合で土の状態を観察することができます。

冬は休眠期にあたりますので、月1〜2回の水やりで十分です。

肥料の与え方やタイミング

肥料がなくても、元気に育つ上部の観葉植物ですので、ほとんど肥料を必要としません。

しかし生育期にあたる春から秋にかけては少量の肥料を与えることでよりきれいな花を咲かせ、ロゼット状の葉をよりよい状態に保つことができます。

分量は肥料に記載された量を守って、過多にならないよう気をつけてください。

ダドレヤの越冬方法

ダドレヤは寒さに強いので、霜が当たることや、多湿になる状態を避けることで越冬できます。

耐寒温度は0度程度以上になりますので、氷点下になるような地域や、雪が降り続く場合には室内に移動させる必要があります。

部屋でも暖房の直接風は避けつつ、多湿にならない場所で保管します。

ダドレヤを育てる際の注意点

ダドレヤを育てる際には、アカダニやアブラムシ、カイガラムシなどに気をつける必要があります。

1匹でも見つけた場合にはすぐに処置をする必要があり、霧吹きで洗い流し、殺虫剤を使って一度虫を駆除します。

その後は防虫剤を使うなど事前の対策を怠らないようにしましょう。

特にカイガラムシは駆除が難しい害虫のひとつですので、殺虫剤の散布に加え、歯ブラシで擦り落とすなど手作業で駆除する必要があります。

虫の付着を見つける前に防虫剤で予防をしておくのが一番の方法です。

まとめ

今回はダドレアの特徴や実生の方法、植え替え方法や育て方についてお伝えしました。

多湿を避けるため水やりには注意が必要ですが、乾燥や寒さに強く、初心者でも比較的育てやすい品種です。

きれいなロゼット状の葉や花を見て楽しむことができる観葉植物です。

ここで解説した内容を参考に、ダドレヤの実生や生育に挑戦してみてください。

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