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SEED STOCK MAGAZINE

葉っぱが全部枯れた。終わったと思った実生苗から新芽が出てきた話【実生4か月目】

こんにちは。シードストックで記事を書いているあひるちゃんです。

一粒万倍日に100粒の種をまき、億万長者を目指して始まった私の実生生活。

前回は、苗は育っているのに成長記録の写真が消えるという、植物とは一切関係のない事故が発生しました。

しかし今回は違います。

写真があります。

やりました。

園芸ブログとして最低限のスタートラインに帰ってきました。

苗には水を。
写真にはバックアップを。
前回25,852円かけて学んだ教訓を、私は忘れていません。

ということで今回は、100粒の種をまいてから約4か月。

すくすく成長した苗たちをお見せします。

……と言いたかったのですが。

葉っぱが枯れました。

かなり。

なんで毎回、普通に育ってくれないんだ。

葉っぱ、どこ行った?

まずはこちらをご覧ください。

葉っぱがなくなった実生苗

…………。

え?

葉っぱ、どこ?

少し前まで「葉っぱが増えた!」「大きくなった!」と喜んでいたはずなのに、茶色くなっています。

しかも一株ではありません。

枯れた葉っぱ

こっちも。

あっちも。

茶色い。

前回の記事では葉先が黄色くなっただけで、

「水? 光? 暑さ? 栄養? 私が何かした?」

と大騒ぎしていました。

今思えば、黄色くらいで騒いでいた私は幸せでした。

茶色は怖い。

黄色にはまだ「体調悪いです」という雰囲気があります。

茶色には「話はあとで弁護士を通してください」という距離感があります。

前回まで元気だった葉が枯れてくると、「株そのものまでダメになったのでは?」と不安になります。ただし、葉の状態だけで株全体の生死を判断するのはまだ早そうです。

もしかして、全滅……?

実生を始めたばかりの私は、植物が枯れるというのはもっと分かりやすいものだと思っていました。

元気。

↓

ちょっと元気がない。

↓

かなり元気がない。

↓

枯れる。

そういう段階制だと思っていたんです。

ゲームのHPゲージみたいな。

実際は違いました。

昨日まで普通だった葉っぱが、気づいたら茶色い。

HPゲージがありません。

植物、UIが不親切すぎる。

そこで苗をひとつずつ確認してみることにしました。

茎はどうだろう。

完全にしぼんでいるわけではない。

触ってみても、全部がフニャフニャになっている感じでもない。

つまり……。

まだ生きている?

でも葉っぱは枯れている。

生きてる?

死んでる?

どっち?

私は植物を育てているはずなのに、いつの間にか生命判定員になっていました。

よく見たら、なんか緑色のものがいる

そんなある日。

枯れた葉っぱを眺めながら、いつものように心配していると。

ん?

緑。

いる。

緑がいるぞ。

さらに近づいてみます。

新しい葉っぱが出てる!!!

生きてた!!!!

お前!!!!

生きてたのか!!!!

急に最終回で再会した仲間みたいなテンションになりました。

こちらは毎日「もうダメなのでは……」と心配していたのに、本人は普通に次の葉っぱを作っていました。

言ってよ。

「今、新しい葉っぱ作ってます」って。

植物なので言いません。

ここで今回最大の発見。
枯れた葉っぱだけを見て「もうダメだ」と判断するのは早かったようです。株元や新芽をよく見ると、小さな緑色の葉が出ている苗がいくつもありました。

新芽を見つけると、急に全部かわいく見える

一株で新芽を発見してから、私はすべての苗を確認しました。

すると。

こっちにもいる。

小さい。

丸い。

かわいい。

昨日まで茶色い葉っぱを見ながら葬式みたいな気持ちになっていたのに、急に祝いの席になりました。

忙しい。

実生、感情の高低差が激しすぎます。

しかもよく見ると、株によってかなり違います。

まだ枯れた葉っぱが残っている株。

新芽が少しだけ見えている株。

すでに新しい葉を広げ始めている株。

同じ時期に種をまいて、ほぼ同じ環境で育てているのに、進み方が全然違う。

人間だったら「周りはもう新しい葉っぱ出してるよ」と言われて嫌になるところです。

植物界には進捗会議がなくてよかった。

一方そのころ、別チームは普通に育っていた

ここまで葉っぱが枯れた苗ばかり見てきましたが、もちろん全員が同じ状態ではありません。

こちらは葉っぱが細長く伸びています。

なんだその余裕。

隣では葉っぱが枯れて、生きてるか死んでるかで飼い主が大騒ぎしているというのに。

「え? 普通に育ってますけど?」

みたいな顔をしています。

実生を始める前は、同じように種をまけば、だいたい同じように成長すると思っていました。

しかし実際は、まったくそんなことはありません。

大きい。

小さい。

葉っぱが多い。

少ない。

枯れる。

復活する。

元気すぎる。

100粒まいたら、100通りの事情があります。

学校の先生ってこんな気持ちなのでしょうか。

私は植物相手でもすでに手いっぱいです。

そして奇想天外は、相変わらず独自路線

最後はこちら。

ウェルウィッチア・ミラビリス、通称「奇想天外」です。

名前からして協調性がありません。

アデニウムやパキポディウムがぷっくりした姿になっていく中、こちらは細長い葉っぱを伸ばしています。

改めて見ると、同じ日に種をまいた植物とは思えません。

同じクラスにいるけど、ひとりだけ別の授業を受けている。

そんな感じです。

しかも、ちゃんと成長しています。

最初は小さな芽だったのに、葉がかなり長くなりました。

植物を育てていると「大きくなった」という変化ばかり探してしまいますが、種類によって成長の仕方そのものが違うんですね。

太くなる子。

葉っぱを増やす子。

細長く伸びる子。

いったん葉を枯らして、また新芽を出す子。

自由すぎる。

こちらが作った育成計画など、誰も読んでいません。

「枯れた」と「終わった」は同じではなかった

今回、一番驚いたのはこれでした。

葉っぱが枯れたからといって、株そのものが終わったとは限らない。

園芸経験のある人なら「そりゃそうだ」と思うかもしれません。

でも初心者は違います。

茶色い葉っぱを見た瞬間、頭の中ではもうエンドロールが流れています。

「短い間だったけどありがとう」

まだ生きてます。

「私の育て方が悪かった」

新芽出してます。

「せめて最後に写真を……」

だから生きてるって。

今回は慌てて全部処分したり、大きく環境を変えたりしなくて本当によかったです。

以前の私だったら、心配になった瞬間に何かしていたかもしれません。

水を増やす。

場所を変える。

何かをかける。

そして状況を悪化させる。

私はすでに、善意でカビを元気にした実績があります。

余計なことをしないという技を、4か月かけてようやく覚えました。

4か月育てて分かったこと

種をまいた当初の目標は、億万長者でした。

一粒万倍日に100粒まけば、なんかものすごいことになると思っていました。

4か月後。

億万長者にはなっていません。

代わりに私は、直径数ミリの新芽を見つけて喜ぶ人間になりました。

人生、どこで方向転換するか分かりません。

実生4か月目になって感じたのは、「成長=ずっと右肩上がり」ではないということ。葉が枯れたり、一時的に見た目が寂しくなったりしても、そのあと新しい芽が動き出すことがあります。毎日の小さな変化を見ることも、実生の面白さなのかもしれません。

そしてもうひとつ。

前回は写真を失いました。

今回はちゃんと残っています。

植物だけではありません。

私も成長しています。

植物より成長速度が遅い気もしますが。

今後、新芽がどこまで大きくなるのか。

ぷっくりした株元はもっと太くなるのか。

奇想天外はどこまで奇想天外になるのか。

引き続き観察していきます。

一粒万倍日から始まった、億万長者への道。

現在の資産。

新芽。

以上です。

現金化の予定はありません。

かわいいので。

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