★アデニウム クリスパム(Adenium somalense var. crispum)の特徴:
- 原産地:ソマリア
- 成長した株の姿:
- アデニウム クリスパムは、特徴的な花と、地中に大きく発達するカブ状の塊茎(コーデックス)が魅力の、小型で成長が緩やかな多肉植物です。草丈は最大30cmほどに成長し、細長く、通常は強く波打つ(クリスプ状の)葉を展開します。葉は赤みがかった緑色をしており、中央を走る白い中肋と、銀色に輝く葉脈が際立つ特徴です。花は白色で、花弁はくるりと巻き込む(クイル状)特徴があり、鮮やかな赤色の強い縞模様が入るか、あるいは完全に赤色に染まることもあります。通常、夏に開花します。この品種は、そのユニークな斑入りの葉とコンパクトな樹形から、花が咲いていない時期でも観賞価値の高い魅力的な植物として楽しめます。栽培においては、塊茎を土壌表面より上に露出させることで、まるで盆栽のような趣のある姿を鑑賞することも可能です。
- 育成の際の注意点:
- \*\*日当たりと温度:\*\* 十分な日光と暖かさを確保できれば、比較的容易に栽培を楽しめます。明るい濾過光が最も適していますが、日差しが強すぎない地域であれば、屋外で直射日光に当てて育てることも可能です。ただし、塊茎は日焼けしやすい性質があるため、注意が必要です。日陰で管理すると、株が徒長し、開花が減少する傾向があります。アデニウム ソマレンセと同様に寒さに非常に弱く、また高温多湿な環境も苦手とします。霜には特に弱く、氷点下の温度に晒されると耐えることができません。気温が継続的に10℃を下回るような場合は、鉢植えにして屋内の暖かい場所へ移動させ、保護してあげてください。室内で管理する際は、冬場の最低温度を10℃以上に保つように心がけましょう。
- \*\*水やりと土壌:\*\* 他の多肉植物と同様に、過湿な状態を非常に嫌います。水やりはやや控えめに行う方が、安全に管理できます。サボテンや多肉植物用に配合された水はけの良い用土を使用してください。軽石、火山岩、パーライト、砂、またはレンガの破片などを、通常の用土やサボテンミックスに混ぜ込むと、より理想的な用土になります。活発な成長期には、用土が完全に乾いてから水を与えてください。冬の間は、水やりを極力控えめにしましょう。
- \*\*肥料:\*\* 塊茎を大きく成長させ、豊かな開花を促すためには、カリウム、リン、微量栄養素が豊富で、窒素含有量が適度な肥料が必要です。成長期には、定期的に肥料を与えてください。
- \*\*毒性:\*\* アデニウムの全ての部位は、非常に強い毒性を持つ可能性があります。お子様やペットの手の届かない場所で管理しましょう。取り扱いには十分な注意が必要です。直接触れることは避け、常に手袋を着用するか、ビニール袋などで手を覆って作業を行ってください。
★アデニウム播種について:
- 発芽適温:25~35度
- 土の準備:市販の種まき用土がベストですが、保水性が高ければ比較的どんな用土でも発芽します。
- 種の準備:種を12〜24時間、水に浸します。
- 播種:種を横向きに置き、土に軽く押し付けます。ただし、覆土する必要はありません。
- 水の管理:水切れを防ぐため、播種後1〜2ヶ月の間は土が常に湿っている状態に保ちます。腰水が便利です。
- 殺菌剤の使用(任意):可能であれば、播種後にダコニール、ベンレート、オーソサイドなどの殺菌剤を霧吹き等でかけてください。
- 発芽と成長:種まき後、約3日で発芽が始まり、1週間経つと苗が出揃ってきます。
● 発芽率、品種名種小名に対する保証はございません。ショッピングガイドをご確認の上お買い求めください。