★ブティア オドラータ(Butia odorata)の特徴:
- 原産地:南ブラジル〜ウルグアイ北部
- 成長した株の特徴: 一本立ちの幹を持つ雄大な常緑ヤシです。その力強い姿は、通常3~6メートル、時には最大10メートルにも達し、幹の直径は32~60cm、あるいは20~50cmと、圧倒的な存在感を放ちます。幹はまっすぐに伸びるものもあれば、わずかに傾斜するものもあり、古い葉の基部が残って独特の模様を刻むこともあれば、滑らかな肌を見せる個体もあります。冠部には13~32枚の羽状葉が螺旋状に配置され、青みがかった緑色から深みのある濃緑色まで、その色合いは様々。幹に向かって優雅に弓なりに垂れ下がる葉は、長さ1.5~3メートルにもなり、葉柄の縁には最大5cmの硬い棘が特徴的です。小葉は2~4枚のグループで挿入され、美しいV字型を形成します。成長中の花序は、木質の仏炎苞に包まれ、全長60~180cmにもなる壮大なスケール。花は黄色、赤みがかったオレンジ色、紫色、緑がかった黄色など、多様な色彩で目を楽しませてくれます。そして、このヤシの最大の魅力の一つが、その芳醇な果実です。通常、幅が長さよりも広い丸みを帯びた形で、直径2~3.5cm、長さ1.4~3cm。熟すと鮮やかな黄色、オレンジ色、赤色、緑がかった黄色、または紫色に色づき、非常に豊かな香りを放ちます。ブラジルでは食用として高く評価されており、その風味は格別です。ゆっくりと時を刻みながら成長する姿は、まさに大地の息吹を感じさせます。
- 育成の際の注意点:
- 日当たりと土壌: 太陽の光をたっぷりと浴びる場所から、明るい半日陰まで幅広く適応します。特に幼い株でも日なたで元気に育つため、理想的な生育環境と言えるでしょう。水はけの良い砂質の土壌を好みますが、非常に順応性が高く、乾燥にも驚くほど強い性質を持っています。
- 水やり: 乾燥に非常に強いため、水やりは控えめが基本です。土の表面が乾いて数日経ってからたっぷりと与える程度で十分です。
- 耐寒性: ブチア属の中でも特に優れた耐寒性を持つ種の一つで、約-2℃までの低温に耐え、短期間であれば-10℃まで下がる環境でも生き抜くことができます。しかし、熱帯や亜熱帯の高温多湿な低地は生育に適さないため、その点にはご注意ください。
- 植え替え: 根が深く張るため、できるだけ若い段階で植え付けるのが理想的ですが、大きく育ってからでも移植が可能です。寒さに弱い幼苗期は、数年間鉢植えで管理し、冬の間は霜や厳しい寒さから保護してあげると良いでしょう。
- 別称:
- サザンゼリーパーム (Southern Jelly Palm)
- ピンドパーム (Pindo palm)
- ゼリーパーム (Jelly palm)
- ワインパーム (Wine palm)
- ブチア (Butiá)
- ブチア・ダ・プライア (butiá-da-praia)
- カベスード (Cabeçudo)
- グアリロバ・ド・カンポ (guariroba do campo)
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